ホワイトニング
ホワイトニングは「歯を白くしたい」時に、患者さまのご希望の白さにまで近づけることができる審美歯科施術です。
「歯を人工的に白くするなんて、危険なのでは?」と思われる患者さまもいらっしゃるかもしれません。
ホワイトニングは過酸化水素、あるいは過酸化尿素と呼ばれる薬剤を使用して歯を白くしますが、これらの薬剤を使用するにあたっては、厚生労働省が定めた基準に従い、歯科医師・歯科衛生士の国家資格を持っている歯科医療従事者のみが施術することができるため、患者さまには安心して施術をお受けいただければと思います。
ホワイトニングの種類・それぞれの特徴、メリットについて
ホワイトニング施術は大きく分類すると3つの施術方法があります。
オフィスホワイトニング
- 特徴
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歯科医院で歯科医師・歯科衛生士によって行われるホワイトニングです。
患者さまがご自宅で行うホームホワイトニング時に使用する薬剤よりも、濃度の高いものを使用し、専用のライトで歯に照射するため、歯の白さによる変化をより実感していただけます。
オフィスホワイトニングでは、30~35%の過酸化水素水配合の薬剤(各ホワイトニング会社の規定により薬剤の濃度が変わります)を使用し、歯を白くさせます。 - メリット
- ・短期間で効果を実感いただくことができる
・施術回数が少ない
ホームホワイトニング
- 特徴
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患者さまご自身で、ご自宅で行っていただくホワイトニング方法です。
歯科医院で患者さまの歯列に合うマウスピースを作製し、ご自宅でマウスピースの中にホワイトニング薬剤を流し込んでいただき、1~2時間歯にはめていただくことでホワイトニングを行うことができます。
ご自宅で行えることや、患者さまのお好きなタイミングで行えることから、お忙しい方には向いているホワイトニング方法と言えます。しかし、好きなタイミングでホワイトニングを行えることから、ついついサボってしまう方もいらっしゃいます。
ホームホワイトニングは、歯の白さを実感していただくまで毎日行う必要がありますので、面倒がらず頑張りましょう。
ホワイトニング薬剤は10%の過酸化尿素が配合されている薬剤を使用します。オフィスホワイトニング時に使用する30~35%過酸化水素水が配合されている薬剤よりも、歯を白くする即効性は劣ってしまいますが、ゆっくりと時間をかけて歯を白くしていくため、効果が長持ちすることが多いと言われています。 - メリット
- ・歯の白さを長期間キープできる場合が多い
・歯科医院に通院することなく、好きなタイミングでホワイトニングを行うことができる
・歯の白さを患者さまご自身で調整することが可能
デュアルホワイトニング
- 特徴
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オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの両方の良いところを集めたホワイトニング方法です。
歯科医院に来院していただき、ホワイトニングを受けていただくことと、歯科医院に行かない期間はご自宅でホームホワイトニング同様、患者さまご自身でホワイトニングを行っていただきます。
各ホワイトニングだけでなく、オフィス・ホームホワイトニングの両方を行うことで歯の白さが長持ちし、短期間で効果を実感していただける点が大きな特徴です。 しかし、各ホワイトニングに比べ費用が高価なため、注意が必要です。 詳しい費用については当院歯科医師・歯科衛生士までお尋ねください。 - メリット
- ・歯の白さを早くに実感できる
・歯の白さも長続きする
ホワイトニングをお受けいただくにあたって注意すること
ホワイトニングを受けていただくうえで患者さまに注意していただくことをご説明します。
ホワイトニングを行っている期間は色の濃い食べ物や飲み物を避けるようにしてください。色の濃い飲食物は歯につきやすく、せっかく白くなった歯が後戻りしてしまう可能性があります。
一時的に歯がしみる場合があります。ホワイトニング薬剤によるものなので、24時間ほどでなくなります。
知覚過敏の症状がある方は、ホワイトニング薬剤によりしみる可能性が上がります。知覚過敏の症状があまりにも強い方は、施術を行えない場合がありますので、当院歯科医師までお尋ねください。知覚過敏は知覚過敏防止歯磨き粉や、歯科医院で専用のお薬を塗布することで防止できます。
虫歯や歯周病がある方は、先に治療を優先していただく必要があります。お口の中を清潔にしてから、ホワイトニング施術を進めましょう。
ホワイトニングが受けられない人
光線過敏症の方
オフィスホワイトニングでは、光照射を行い歯の白さを実感していただきます。そのため、光に対して敏感な患者さまは危険であると判断し、ホワイトニング施術をお受けできない場合があります。光照射を行わないホームホワイトニングについては各診療所の歯科医師に相談するようお願いいたします。
無カタラーゼ症
無カタラーゼ症は、過酸化水素を分解する「カタラーゼ」が不足している疾患です。過酸化水素水を用いて行うホワイトニングは禁忌となります。
妊娠中・授乳中の方
妊娠中・授乳中の患者さまに対して、ホワイトニングの安全性が十分だと確率されておりません。そのため、妊娠中・授乳中の患者さまのホワイトニング施術をお断りする場合があります。
ホワイトニング施術の流れ(オフィスホワイトニングの場合)
ここからはホワイトニング施術の流れについてご説明します
カウンセリング
はじめに歯科医師・歯科衛生士によるカウンセリングをお受けいただきます。ご希望の歯のお色などをお伺いし、症例写真や実際の歯のお色(シェードガイド)をお見せし、ホワイトニング施術をお受けいただくためのイメージを、ご確認いただきます。
クリーニング
ホワイトニング施術をお受けいただく前に、お口の中のクリーニングをお受けいただきます。歯石や着色などを事前に落とすことで、ホワイトニングの効果をより実感していただくためです。患者さまのお口の状況に応じて、ブラッシング指導をさせていただく場合があります。また、ホワイトニング期間中にご自宅で行っていただくセルフケア方法もお話させていただき、歯を美しく保つためのお手伝いをさせていただきます。
ホワイトニング施術
ここからはホワイトニング施術になります。歯ぐきや頬粘膜・舌などにホワイトニング薬剤が付着しないよう、開口器(お口を開けるお手伝いをする機械)やワッテなどを用い保護します。また、歯ぐきに薬剤が付着しないよう、専用のワセリンペーストを塗布します。
ホワイトニング薬剤を歯に塗布し、光照射
ホワイトニング薬剤を患者さまのご希望の部位に塗布し、専用のライトで光照射します。薬剤が歯に浸透するまで患者さまにはお待ちいただきます。時間をおいて、薬剤を除去した後はうがいをしていただき、コーティング剤を用いてコーティングします。歯のつや・白さの維持のためです。
ホワイトニングについてよくある質問
患者さまから質問をいただく内容についてまとめました。
- Q.歯の色の後戻りを防ぐ方法はありますか?
- A.歯磨き粉を厳選していただくことで、歯の後戻りを防ぐことが可能です。ホワイトニング効果のある歯磨き粉を使用していただく、あるいは定期的に歯科医院を受診していただき、専門的なクリーニングをお受けいただくことが歯の色の後戻りを防ぐために最も効果的です。
- Q.どのホワイトニング施術が最もおすすめですか?
- A.ホワイトニング効果を最も早く実感でき、歯の白さを維持できるのはデュアルホワイトニングです。しかし、患者さまのお仕事の都合や、費用面のご心配などもあるかと思いますので、詳しくは当院スタッフまでご相談ください。/dd>