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インプラント手術についてわかりやすくご説明いたします

インプラントとは

インプラントとはわかりやすくまとめると「虫歯や抜歯などで歯を失った場合に補う作りものの歯」のことです。
「作りものの歯」というと、「差し歯」をイメージされる方もいらっしゃるかもしれませんが、「差し歯」は歯の根っこ(歯根)が残っている場合に代用されるもので、インプラントは歯の根っこが残っていない場合にのみ選択できる治療方法です。

また、インプラントは歯が失われた部分に人工の歯根を埋め込み、その上に作りものの歯を装着することで、天然歯に近い形で食事をしていただくことができる仕組みとなっております。従来、歯を失った時に選択される方法として、ブリッジや入れ歯がほとんどでした。しかし現在は、天然歯のような美しい見た目のインプラントを選択される方が多くなっています。
しかし、「インプラントは外科的手術を伴うし、なんだか怖い」 「費用や術後の生活が心配」などと不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。当院では、インプラント手術について患者さまが納得していただけるまでご説明いたしますので、どうぞ安心してください。

インプラントとは

インプラントのメリット・デメリット

全ての治療方法にメリットデメリットがあるように、インプラントにもメリット・デメリットがあります。

メリット

  • 食事の際、しっかり噛むことができる
  • 見た目が自然で審美的
  • 噛んだ時、違和感が少ない
  • 周りの歯に影響を与えにくい
  • メンテナンス次第で長持ちしやすい

デメリット

  • 自由診療のため費用がかかる
  • メンテナンスに継続して通っていただく費用がある
  • 骨粗鬆症など骨の病気をお持ちの方は手術を受けられない場合がある
  • 治療期間が通常の治療に比べかかる(約半年)
  • 高血圧、糖尿病などに罹患されている方は手術を受けられない場合がある
インプラントのメリット・デメリット

インプラントは見た目が非常に優れているため、手術を検討・希望される方も多くいらっしゃいます。
メリット・デメリットを十分にご理解いただいたうえで、手術をお受けいただきたく思います。
また、不安・疑問点がある場合には、気兼ねなく当院歯科医師までお尋ねください。

インプラント手術の流れについて

インプラント手術は他の治療方法と違い、外科的な治療になります。 詳しい治療の流れについてご説明いたします。 インプラント手術は「1回法」「2回法」と呼ばれる手術方法があります。 それぞれ説明いたします。

1回法

  1. 麻酔を行い、歯茎を切開し、骨にインプラント体を埋めるため穴を開ける
  2. 骨に開けた穴にインプラント体を埋め込み土台をつけ、土台が見える状態で歯茎を閉じる
  3. 骨がインプラントと結合するまで時間をおき、結合したのちに型を取り、人工歯根を装着させる

2回法

一次手術

  1. 麻酔を行い、歯茎を切開し、骨に穴を開ける
  2. 骨にインプラント体を埋め込み、インプラント体を覆うように歯茎を縫う
  3. インプラント体と骨が結合するまで待つ(数ヶ月)

二次手術

  1. 歯茎を切開し、露出させたインプラントに土台を装着する
  2. 切開した歯茎が治ったら型を取り、人工歯根を装着させる

インプラントとブリッジ・入れ歯との比較について

歯を失った場合、ブリッジや入れ歯で補う方法が主流でしたが、現在はインプラントで対応している方が多くいらっしゃいます。ここでは、インプラントとブリッジ・入れ歯をわかりやすく比較します。

ブリッジ

失われた歯の両隣の歯を削り、それをつなぐように被せる方法がブリッジです。名前の通り、橋のように架ける方法で固定します。

メリット 固定する力が高く、使用時の違和感が少ないです取り外すという手間もないですし、義歯のように外してお掃除をする必要もありません。
デメリット ブリッジを作製するために健康な歯を削る費用がある点です。両隣の歯はブリッジ自体を支えることになるため負荷がかかり、歯の寿命が縮めてしまいますまたブリッジは入れ歯のように患者さまご自身で外すことができないため、ケアが難しくなります。患者さまご自身で充分に手入れをしていただかないとと汚れが残ります。

入れ歯の特徴

入れ歯の特徴は「取り外しができる」ということです。しかし、取り外しができることでメリット・デメリットの両方に値します。

メリット 取り外し式のため、患者さまご自身でお掃除ができます。清潔な状態を維持しやすく、お口の中で快適に使用いただけます。
デメリット 固定する力はあまり高くありません。そのため「装着時の違和感」や「使用していて外れてしまう」といった問題が起こる場合があります。また、定期的に歯科医院に通っていただく必要があります。
入れ歯は最低でも1~2か月に1回は歯科医院で入れ歯のメンテナンスを受けていただくことが推奨されております。
さらに、入れ歯は慣れるまで時間がかかる方が多いです。
はじめは入れ歯の違和感を感じやすいため、慣れていただくためには痛みを我慢して装着していただかなければなりません。

インプラントの特徴

入れ歯とブリッジと比べた場合のインプラントの特徴は、やはり「自然な使用感」と「見た目の自然さ」です。固定する力が高いためしっかりと噛むことができ、食事に制限がほぼかかりません。また正しく手入れをすることで天然の歯のような美しさを保つことができます。しかし、インプラント治療は保険外診療となります。保険外診療は全額自己負担となるため治療費がどうしても高くなります。
費用の詳細については、当院スタッフまでお気軽にお尋ねください。

歯を失ったまま放置していると起きてしまうこと

歯は失ったままにしていると様々なリスクが起きてしまいます。

歯が移動する

なくなった歯のスペースに隣にある歯が徐々に傾いてきます。また噛み合っていた歯が、噛み合う歯を求めて伸びます。

嚙み合わせが悪くなる

周囲の歯が傾いたり伸びたりするため、全体の噛み合わせが乱れてしまいます。

入れ歯が入らなくなる

歯を失った直後であれば隙間はそのままの状態なのでスムーズに義歯治療を行うことができますが、放置して歯が移動してしまうと、義歯を入れるために矯正治療を行う、周囲の歯を抜歯する、などそのほかの治療が必要となる場合があります。

頭痛や肩こりが起きる

失った歯をカバーするように反対側でばかり噛んでしまうと、顎が疲れてしまい、頭痛や肩こりを引き起こす場合があります。
1本1本の歯は食事をするためにとても大切です。歯を失ってしまった場合には、歯科医院で早急に治療をしましょう。

インプラント治療での注意点

インプラントは入れ歯やブリッジという従来の欠点やデメリットを克服した治療方法です。食事のしやすさ、見た目の美しさ、長持ちするという点が世界中の患者さまに喜ばれ、選ばれ続けております。しかし他の治療法と比べると外科的手術を必要することや、費用が高額になるという点には注意が必要です。

インプラント治療での注意点

また、メンテナンスを怠ってしまう人が多いことも現状問題となっており、メンテナンスを怠ってしまうとインプラント周囲炎(インプラントの周りの歯ぐきが腫れ、ブヨブヨになってしまう状態)になる場合、さらに進行するとせっかく埋め込んだインプラントを除去しなければならなくなります。
そのため、インプラントも万能ではなく、メンテナンスを怠ると抜け落ちるリスクがあることを忘れてはなりません。
またブラッシングをサボってしまったり、過度に喫煙をしたりするとインプラントだけでなく他の歯が虫歯や歯周病になる、口臭の原因になる場合もあり、適切なブラッシングは最も重要であると言えます。
そのためメンテナンスの必要性を忘れることなく、大切な自分の歯だという意識を持ってお手入れをするようにお願いいたします。