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親知らず治療

親知らずの治療は症例によって、治療方法が変わります。一般歯科と口腔外科で受けられますが、症例が複雑な場合は一般歯科では対応できないことがあります。
一般歯科は歯科治療に関する治療を全般的におこなっていますが、専門的な知識や高度な技術が必要とされる難しい症例と判断した場合は口腔外科へ紹介することが多いです。
まっすぐに生えた親知らずは一般歯科でも抜くことができますが、斜めや真横に生えた親知らずは口腔外科でしか抜歯できないことがほとんどです。一般歯科では歯の周辺組織の治療はおこなっていますが、骨の深い部分までは治療で触れる機会がほとんどありません。口腔外科は骨や関節、筋肉の構造に詳しいため、抜歯に伴うリスクも熟知しています。親知らずの抜歯では神経や血管を損傷するリスクがあり、このようなリスクが軽減されるほか、万が一トラブルが起きてもスムーズに対処ができます。
口腔外科の歯科医師は抜歯の経験数が豊富なので安心して親知らず治療を任せることができます。一般歯科よりもスムーズに治療をすすめることができるため、患者さんの身体的・精神的な苦痛が軽減されるでしょう。

親知らずの生え方

親知らずは、上下左右に1本ずつ生えており計4本あります。しかし、親知らずが生えていない人や、4本揃っていない人もいます。そして、生え方もさまざまです。
「親知らず=抜歯」というイメージをもつ人も多いですが、実は抜かなくてもいいケースもあります。
親知らずはほかの歯と同様にまっすぐに生えてくるイメージがあるかもしれませんが、斜めや真横に生えている場合もあり、虫歯や歯周病になりやすいので早めに抜いたほうがいいでしょう。
親知らずが斜めや真横に生えているケースは歯肉を切開して取り除く必要があるため、治療が複雑になり口腔外科での対応になります。症例が複雑な場合、大学病院などの専門機関での治療が必要になることもあります。

親知らずの生え方

親知らずを抜いたほうがいいケース

一般的なクリーニング施術の流れをご説明します。

食べかすが詰まりやすい

特に親知らずが斜めに生えている場合は、歯ブラシが届きにくく歯垢が溜まりやすくなります。歯垢は虫歯や歯周病のもとになるため、親知らずにより食べかすが詰まりやすい状態の場合は抜歯したほうがいいでしょう。

腫れや痛みがある

親知らずに腫れや痛みがある場合は、智歯周囲炎(ちししゅういえん)を発症している場合があります。智歯とは親知らずのことで、歯肉・歯周組織に炎症が起きている状態です。前述したように、歯磨きがうまくできず細菌が繫殖することにより、歯肉炎や歯周炎を起こしやすくなります。智歯周囲炎を発症している場合は、炎症を抑える治療をしても再発リスクが高いため抜歯が必要です。

腫れや痛みがある

隣の歯を圧迫している

斜めや真横に生えることにより、隣の歯を圧迫することがあります。場合によっては痛みが生じたり、歯が押されることでグラグラしたりします。圧迫している状態を放置すると、隣の健康な歯に悪影響を及ぼす可能性があるため早急な抜歯が必要です。

親知らずまたは隣の歯が虫歯になっている

親知らずが虫歯になった場合、治療は可能ですが一番奥に位置しているため対応が難しくなります。また、完治しても磨きづらさから虫歯が再発するリスクもあるため、抜歯するメリットのほうが大きいでしょう。隣の歯が虫歯になった場合も、親知らずに影響する可能性があるので抜くほうがいいと考えられます。

歯並びや噛み合わせが悪くなっている

親知らずが斜めや横向きに生えている場合、隣にある歯を押し出すことにより歯並びが崩れる可能性があります。また、親知らずにより噛み合わせが悪化しているのが認められた場合は、抜歯の対象になります。

嚢胞ができている場合

親知らずが骨に埋もれている場合、顎の骨を溶かす「嚢胞(のうほう)」という病気になるリスクがあります。嚢胞とは歯の組織で作られた袋状のものであり、顎の神経を圧迫したり、腫れや痛みが生じたりします。骨の中で嚢胞が発生するため、大きくなるとともに顎の骨を溶かしていきます。
無症状のことが多く、レントゲン撮影の際に発見されることがほとんどです。嚢胞は放置しておくと、骨を溶かすため自覚症状がなくても親知らずを抜歯しなければなりません。

親知らずを抜かなくていいケース

まっすぐに生えて噛み合わせに影響していない

まっすぐに生えて噛み合わせに影響を及ぼしていなければ無理に抜く必要はありません。ただし、磨きづらさなどがあり虫歯や歯周病が心配な場合は抜歯してもいいでしょう。

親知らずが歯茎に完全に埋もれている

親知らずが歯周ポケットを介して口腔内と交通していなければ、虫歯などのリスクはありません。隣の歯や神経を圧迫していなければ無理に抜く必要はないでしょう。ただし、前述した嚢胞になるリスクがあるので定期的にチェックする必要があります。

親知らずを残しておくメリット

ブリッジの土台にできる

虫歯や歯周病などで歯を失った際に、周囲の歯を支えにして人工歯を装着するブリッジという治療方法があります。親知らずを残しておくと、ブリッジを入れる際に支えの歯として利用できるのがメリットです。ある程度まっすぐ生えている親知らずなら無理に抜く必要がないため、ブリッジのために残しておくことも一つの選択肢です。

移植に使える

歯を失った際に、その部分に親知らずを移植できる場合があります。歯の形や大きさによるため、移植が絶対にできるというわけではありません。

親知らず治療の流れ(斜めや真横に生えている場合)

親知らずがまっすぐに生えている場合は、「麻酔→抜歯→縫合」で終わります。しかし、斜めや真横に生えている場合は、治療方法がより複雑になります。

術前検査

親知らずの抜歯は正確な位置を確認するために事前検査をおこないます。斜めや真横に生えた親知らずの場合は血管や神経を損傷するリスクがあるため、精密な検査が必要になります。レントゲンだけでなくCTも撮影し、詳細な位置確認をします。

抗生物質と鎮痛剤を服用

歯科医院によっては術後の感染予防と術中の疼痛予防のため、術前に抗生物質と鎮痛剤の内服を指示されることがあります。

表面麻酔

歯茎に麻酔薬を染みこませたガーゼを歯茎表面にあてることで感覚を麻痺させます。

局所麻酔

注射器を用いて歯茎に麻酔をしますが、表面麻酔をしているので痛みはほとんどありません。歯茎の中に直接麻酔薬を入れることで、抜歯時の痛みを予防します。

歯茎を切開

親知らずが斜めや真横に生えている場合、抜歯をする際に歯茎を切開する必要があります。一部が歯茎から露出している場合でも直接抜くことは難しいため、切開しなければなりません。

親知らずを切断

親知らずが斜めや真横に埋まっている場合、そのまま抜歯することができないため2分割に切断します。

抜歯

切断された頭部分の歯冠から取り除き、最後に歯根を除去します。

抜歯窩を洗浄

削った骨や歯の残りかすを取り除くため、抜歯した穴を洗浄します。抜歯した穴を出血した血液を固めることによって塞ぎます。

歯茎の縫合

固めた血液は止血や傷口の治癒を促すかさぶたの役割になるため、破壊しないよう注意しながら歯茎を縫合します。

止血

ガーゼを強く噛んで出血部位を止血します。縫合部分は舌で触ると再出血してしまうので刺激を与えないようにしましょう。

親知らず治療の注意点

上顎の場合は上顎洞という空洞があり、抜歯時に親知らずが落ちてしまう可能性があります。下顎の場合は下歯槽神経が近くにあるため、抜歯時に神経を傷つけてしまうと唇に麻痺が生じます。親知らずの抜歯は、事前のレントゲンやCTで位置をしっかり確認する必要があります。

親知らず治療の注意点