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ブリッジの種類について

こんにちは。JR国立駅南口30秒の歯医者、国立みんなの歯医者・矯正歯科・小児歯科・歯科口腔外科院長の三井です。今日は補綴についての続き・ブリッジの種類についてお話ししていきます。


【目次】

  1. 特殊な形態のブリッジ
    インレーブリッジについて
    延長ブリッジについて
    接着性ブリッジ
  2. ブリッジのメンテナンスについて

昨日ブリッジについてお話ししましたので合わせてご確認ください。今日は、ブリッジの種類についてお話ししていきます。

1.特殊な形態のブリッジ

(1)インレーブリッジ

国立 歯医者 インレーブリッジ

部分的に削り、土台となる歯に部分的な詰め物(インレー)をしてダミーの歯を支えるインレーブリッジというものがあります。両隣の歯がほとんど虫歯がなく健康な歯牙を極力削りたくない時に行います。

(メリット)

  • 削る量が少ない
  • 歯の神経を残せる可能性が高い

被せ物よりも削る量が少なく済むため形を整える際に歯の神経に到達する可能性が低くなります。

(デメリット)

①外れやすい
装置に咬合の大きな力が加わるとひずみが生じ、インレーと歯の間の合着剤が崩れる可能性が高くなります。ブリッジそのものが外れて取れこともあれば、お口の中で片方のインレーが外れている場合もあります。

②虫歯のリスクが高い
片方のインレーが外れたことに気が付かず時間がたつと、外れたインレーの下は汚れがたまりやすくなり、虫歯のリスクが高くなります。

③壊れやすい
インレーとダミーの歯の移行部分に力がかかりその力に耐えきれず壊れることがあります。壊れたことに気づかず、壊れたところから虫歯になることもあります。

(2)延長ブリッジ

欠損部に対して支台歯で挟むのが通常のブリッジですが、欠損部に対し支台歯が片側にしかない形のブリッジを遊離端ブリッジ(延長ブリッジ)と呼びます。

(メリット)
①一番後ろの歯がなくてもブリッジにできる。
入れ歯の様な着脱の煩わしさがなく、インプラントのような外科的処置も行わずに治療が行えます。

(デメリット)
①支台歯への負担が大きい
通常のブリッジも支台歯への負担はあるのですが、延長ブリッジはその構造により、より負担が大きなものになります。

②支台歯の寿命が短くなることがある
大きな負担がかかった歯は、その負荷により、歯根の周りの骨の吸収や、歯根の破折などを引き起こすことがあります。

③咀嚼力の回復は出来ない
ダミーの歯の部分でしっかり咬むと支台歯へ、より大きな負担がかかります。少しでも負担を軽くするため、ダミーの部分を小さくします。

3)接着性ブリッジ

国立 歯医者 接着性ブリッジ

接着性ブリッジとは、通常のクラウンブリッジの欠点である、隣在歯の切削量をを最小限に抑えた補綴方法です。切削部位は主に歯の舌側面のみであり、ブリッジのように歯の全周を切削する必要性はありません。従来のブリッジ治療は歯のエナメル質よりもさらに下層の象牙質まで切削する必要性がありましたが、接着性ブリッジは歯の表層であるエナメル質の切削をわずかに行うのみです。

材料の発展により接着力が向上したため臨床の多く取り入れられました。

(メリット)
・削る量が少ないので、自分の歯の寿命が伸びる。
・残っている歯の神経を取らずに治療ができる場合が多い。
・残っている歯の表面を削らずにすむので、外観上自分の歯の色を維持できる。
・歯を覆う部分が少ないため、ブリッジの縁が歯肉から離れており悪影響を与える可能性が少ない。

(デメリット)
・少量ではあるが歯牙を切削する。
・クラウンブリッジと比較すると脱離しやすい
・隣の歯が健康でないとできない。
・欠損歯数が多いと対応できない。


*接着性ブリッジを行う上での注意点*

1. 支台歯の状態
支台歯の動揺度は接着ブリッジの成功を左右します。

2. 欠損部位の状態
欠損歯数やその長さは予後に重要な因子である。 部位の違いによる成功率には相反する報告があるが、これは成功率が適応部位よりも支台歯形態、 被着面処理、接着材などの影響を受けている可能性を示しています。

3. 咬合状態
歯の動揺などの外力に対して脆弱であるため咬合状態を把握することが望ましいです。

4. 口腔衛生状態
支台装置と支台歯の界面にはプラークが付きやすいので,特に支台歯とポンティック間の鼓形空隙部
は徹底したプラークコントロールが必要です。

<適応症>
・力のかかりにくい前歯部。
・リテーナーを架ける歯の接着面にエナメル質が残っている事。
・リテーナーの厚みが確保できる事。(噛み合わせの状況も)
・リテーナー接合部の面積が破折しないだけ十分取れる事。
・基本1本の歯で2本を支えるので、支える歯の歯根がそれを支えられる丈夫な歯根である事。


2.ブリッジのメンテナンスについて

ブリッジのメンテナンスには普段の歯ブラシに加えて、歯間ブラシやスーパーフロスのような端の固いフロスを使います。

国立 歯医者 歯ブラシ

(1)歯ブラシ

ポンティックと被せ物と歯茎の間に汚れが溜まりやすいので歯ブラシの毛先を歯肉側に45度程傾けてやさしくブラシをあてます。強く当ててしまうと歯茎が下がる要因にもなりますので、歯ブラシは大きく動かさずに歯を1本ずつ磨くイメージで細かく動かして下さい。

国立 歯医者 歯間ブラシ

(2)歯間ブラシ

歯間ブラシをポンティックの脇下に通しポンティックと歯肉の間を2.3回程往復して汚れを取り除きます。

歯間ブラシはフロスよりも簡単に扱えますが、ポンティックと歯肉の間が狭い場合、汚れが残ったり、歯肉が傷ついてしまうことがありますのでスーパーフロスの使用をお勧めします。

国立 歯医者 スーパーフロス

(3)スーパーフロス

ブリッジの間を通すために先端が固く加工され、中央がスポンジ状になったブリッジ用のフロスのことです。

先端の部分をポンティックの脇下に通しスポンジ部分が真ん中にくるようにしてポンティックと歯肉の間を2.3回程往復させながら汚れを取り除きます。最後は横から引き抜いて下さい。また、別の部分で使用する場合はフロスに付いた汚れを拭き取ってから使用してください。

<スーパーフロスの使い方>

国立 歯医者 スーパーフロス
国立 歯医者 スーパーフロス

①スレッダー部分

端が固くなっており、ブリッジポンティック部分や矯正装置の間などに通しやすい構造になっています。

国立 歯医者 スーパーフロス

②フィラメント部分

太い網目のスポンジで汚れやプラークが絡みやすく取れやすい構造になっています。

国立 歯医者 スーパーフロス

③フロス部分

通常のフロス同様にもご利用できます。


ブリッジは構造上汚れが溜まりやすくご自身のお手入れだけでは取り除きずらいので長く保つためには定期的に歯科でのメンテナンスが必要となります。磨き残しを確認しブラッシング指導を行い、ご自身では取りきれない汚れをきれいに取り除きます。