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口腔習癖について

こんにちは。JR国立駅南口30秒の歯医者、国立みんなの歯医者・矯正歯科・小児歯科・歯科口腔外科院長の三井です。今日は、歯並びを悪くする「口腔習癖」についてお話ししていきます。


【目次】
1.口腔習癖とは?
2.口腔習癖の種類
3.MFT:口腔筋機能療法
4.不正咬合の種類



1.口腔習癖とは?

口腔習癖とは、日常生活の中で無意識に行っているお口に関係する癖のことです。無意識または意図的に行う口や口腔に関連する習慣や動作のことを指します。これらの習癖は一般的にストレスの緩和や不安の軽減を目的として行われることが多いです。その行動の中には、お口の形態や機能に悪い影響を及ぼすような習癖があります。口腔習癖が原因で噛み合わせに異常が生じたり、歯並びの見た目が悪くなったり、顎の関節に異常が生じたりすることもあります。


2.口腔習癖の種類

(1)吸指癖:指しゃぶり、指を吸う習癖

国立 歯医者 口腔習癖

小さい頃の指しゃぶりは仕方ありませんが、5歳になっても続いているようであれば、積極的にやめるための対策をお勧めします。指しゃぶりを長期間していると、出っ歯開咬になってしまいます。


(2)咬唇癖:唇を歯で噛む

国立 歯医者 口腔習癖

下唇が上の前歯と下の前歯の間に入ることで、上の前歯は外側に出て、下の前歯は内側に倒れてしまいます。出っ歯の原因となります。


(3)咬爪癖:爪を歯で噛む 

国立 歯医者 口腔習癖

爪を噛む癖があると、前歯が噛み合わなくなったり、歯並びが悪くなったり、真ん中の前歯の間が広がったり、歯がすり減ったりします。叢生開咬の原因になります。爪だけでなく、鉛筆を噛む癖も同様です。


(4)舌突出癖:舌を出す癖

国立 歯医者 口腔習癖

唾液を飲み込む時、上と下の歯の間に舌を挟んで飲み込んでしまう癖です。出っ歯開口空隙歯列の原因になります。


(5)口呼吸

国立 歯医者 口腔習癖

鼻で呼吸しなかったり、その割合が少なかったりして、口を開けて呼吸を続けていると、口の周りの筋肉の力が適切にかからないために、顎や顔の骨の成長や歯の位置のバランスが崩れます。前歯が前に出てきたり、顎自体が前に出てきたり、開口の原因になります。


(6)頬杖

国立 歯医者 口腔習癖

多少なら問題ありませんが、頬杖が習慣化している子は要注意です。特に成長期、片側に持続的な力が加わると顎が曲がってくる恐れがあります。一度曲がってしまうと通常の矯正治療だけでは、治せなくなる可能性があります。著しく非対称になってしまった場合、外科矯正適応となります。(顎変形症)


3.MFT:口腔筋機能療法

Myo Functional Therapy=MFT:口腔筋機能療法は、食べる(咀嚼)、飲む(嚥下)、発音、呼吸、舌の位置、口唇の位置などの改善を目的とした各種トレーニングを行うことにより、口腔周囲の筋肉バランスを整える療法です。長年にわたってついた癖は、治すにも長時間かかってしまいます。矯正治療のスムーズな進行および矯正治療終了後も長期の安定的な保定を実現させることを目的として、この療法を積極的に取り入れています。

鏡やスティック(舌圧子)、ストローなどを用いてMFTを行います。

まずは、舌の正しい位置です。

国立 歯医者 スポット

舌の正しい位置は口を軽く閉じた時に舌先が上顎の真ん中にあるスポットという浅い凹みに収まるのが正しいポジションです。

①ポッピング
舌の裏の筋がピンと張るように、舌全体を上あごにしっかり吸い付けて、ポンっと舌打ちをします。

②スポット
舌の先をスポットにつけて、ストローを犬歯の後ろあたりで軽く噛んで唇を閉じたまま、30分ほどそのままにしますTVを見たり、読書中にも行えます。

他にもたくさんありますが、お家でも意識を変えるだけで簡単に行うことができる二つの方法を説明させていただきました。

4.不正咬合の種類

国立 歯医者 不正咬合

①上顎前突

上の前歯が前突しいわゆる出っ歯の状態を示す不正咬合です。単に歯が突出しているばかりでなく、下アゴの成長不足を伴っている症例が多く、症状が複雑化しております。

国立 歯医者 不正咬合

②下顎前突

下の前歯が上の前歯より前方で噛み合い、いわゆる受け口の状態を示す不正咬合です。成長期においてアゴの成長をコントロールすることで治る症例もありますが、成人の症例では矯正治療に加え骨切が必要な場合もあります

国立 歯医者 不正咬合

③空隙歯列(すきっ歯)

歯と歯の間が空いている状態です。真ん中の歯と歯の間にすき間がみられるタイプを「正中離開」といい、全体の歯と歯の間にすき間がみられるタイプを「空隙歯列」といいます。

国立 歯医者 不正咬合

④叢生(乱杭歯)

歯の大きさと顎の大きさの不調和により起こる不正咬合です。歯のサイズが大きすぎることやアゴが小さいことにより、歯が並びきらずいわゆる乱杭状態を示しております。

国立 歯医者 不正咬合

⑤過蓋咬合(ディープバイト)

噛み締めた時に下の前歯が見えなくなるほど深く噛み合っている状態を指します。深く噛み合っているため、食いしばりが強く顎関節に影響を与えることもあります。

国立 歯医者 不正咬合

⑥開口(オープンバイト)

前歯が上下的にかみ合っていない不正咬合で、麺類など前歯でかみ切れない、さ行の発音がうまくできないなどの問題が有ります。臼歯部の負担が増え影響が出やすくなります。

国立 歯医者 不正咬合

⑦交叉咬合(クロスバイト)

通常、下の歯は上の歯の内側にありますが、それが1歯~複数歯にわたって反対になっている状態を「交叉咬合」と呼びます。

口腔習癖により歯列・歯並びに悪影響が出てしまいます。外科処置などの複雑な治療が必要になる前に早めに対策を取りましょう。十分注意していても歯並びが悪くなることがあります。その場合、ライフステージに合った方法での矯正治療が有効になります。ワイヤー矯正、マウスピース矯正など矯正の方法にも種類があります。それぞれメリット/デメリット、適応症などが異なるため、興味がある方は一度無料相談をお勧めいたします。