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インプラントについて①

こんにちは。JR国立駅南口30秒の歯医者、国立みんなの歯医者・矯正歯科・小児歯科・歯科口腔外科院長の三井です。

今日はインプラントについてお話しします。1日では全てをお伝えすることはできないので、この先複数回に分けて説明していきます。まずは基礎編から少しずつ応用編を載せていきます。

目次
1.インプラントとは?
2.インプラントの構造
3.インプラント治療の流れ
4.インプラント治療を成功に導くためには
5.まとめ

1.インプラントについて

 まずはインプラントとはどういうのもかについて説明させていただきます。
インプラントは、医療分野において、体内に異物を埋め込むことを指します。一般的には、体内に埋め込まれる人工的な医療装置や材料を指します。

 歯科におけるインプラントは、欠損した歯を補うため顎骨に埋め込む人工の歯根を指します。これに人工の歯冠(上部構造)を取り付けることで、歯の機能や見た目を回復することができます。

また、医療の分野では、心臓ペースメーカーや人工関節、人工内耳などのように、体の機能を補うために体内に埋め込むことがあります。これらのインプラントは、患者さんの生活の質を向上させたり、生命を救ったりする重要な医療技術として使われています。歯科インプラントは、一般的にチタンやその合金などの生体適合性の高い材料で作られており、口腔内の組織との親和性が高く、安全に使用することができます。

では歯科インプラントについて詳しく説明します。

<インプラントの構造>

国立 歯医者 インプラント

インプラントの構造は、①フィクスチャー ②アバットメント ③上部構造 の三つに分けられます。

①フィクスチャー(人工歯根)
 チタンやチタン合金などの生体適合性の高い材料で作られた人工の歯根です。顎骨に埋め込まれ、骨と結合(インテグレーション)して固定されます。フィクスチャーの形状や表面の加工などは、骨との結合性やインプラントの安定性に影響を与えます。


②アバットメント(土台)
フィクスチャーの上に付けられる接合部品で、歯茎の外側と内側をつなげる部分になります。人工の歯冠やブリッジなどの上部構造を支えます。アバットメントの種類や形状により様々な治療方法に対応可能です。

③上部構造
上部構造は、人工の歯冠やブリッジなどの部分で、アバットメントに取り付けられます。取り付け方法はスクリューリテイン(ネジによる固定)とセメントリテイン(セメントによる固定)がありますが後ほど詳しく説明します。また、オーバーデンチャーのように入れ歯を支えることも可能です。

骨の厚みや硬さなど事前検査をしっかり行い、必要な箇所に必要な本数だけインプラントを埋入します。インプラント治療は期間も費用もかかります。しっかり説明させていただいてご理解納得いただいてから進めていきます。

3.治療の流れ

では、次に治療の流れについて説明させていただきます。

①術前検査、治療計画の立案、術前治療
口腔内の状況をチェックし、CT撮影後インプラントを行う部位の骨がしっかりあるか、噛み合わせは問題ないか、外科処置を行う上で内科的に問題ないかなど、インプラント本数や補綴計画、opeが可能かのなどの術前検査を行います。ブリッジがすでに入っている方は除去して仮歯に変える、歯周病が進行している方は先に歯周病の病状を安定させてからインプラントになります。骨の量が少ない場合、骨をしっかり作ってからのopeになります。

②一次オペ
実際にインプラントを顎骨に埋入するopeになります。骨の量が少し不足する場合、埋入と同時に骨造成を行うこともあります。基本的にはインテグレーション(骨結合)まで3〜4ヶ月安静に待機します。

③2次オペ
アバットメントを装着し、歯茎の形を整えていきます。歯茎の厚さが不足する場合、歯肉移植をおこなうこともあります。審美的な見た目だけでなく、ご自身でブラッシングや管理しやすい形の歯茎の形を目指します。

④型取り
上部構造を作るための型取りを行います。複数本インプラントを埋入している場合、少しのズレも許されないため、とても慎重な細かい作業になります。


⑤上部構造セット
 型取りから2〜3週間で上部構造が出来上がります。お口の中下の適合や噛み合わせに問題がないか確認後セットしていきます。

⑥メンテナンス
セット後はチェックとメンテナンスが必須です。最初は一ヶ月間隔でお越しいただき、状況により半年〜一年の間隔でメンテナンスを行います。

インプラントの周りもインプラント周囲炎という歯周病と同じような病気があります。しかし、自分のはよりインプラントの表面はスレッドがあり複雑な形をしており、さらに歯根膜もないため一度感染すると進行を止めて病状安定させるのが難しいです。インプラントに限らずですが、定期的なメンテナンスは健康な口腔内を維持するために必須です。

4.インプラント治療を成功させるには

インプラント治療を成功に導くためには、1981年にAlbrektssonらは6つのファクターを挙げています。

①Implant material 材質
②Implant design デザイン
③Implant finish(surface) 表面性状
④Condition of recipient site (bone) 骨の状態
⑤Surgical technique 外科テクニック
⑥Implant loading conditions インプラント荷重状態

では、理想的な初期固定を得るためには?

理想的なオッセオインテグレーション(骨結合)を得るためには、埋入時の初期固定は重要な要素になります。では、初期固定を得るためには?①インプラントデザイン ②骨の状態 ③術者の知識•技術が挙げられます。臨床では、X線検査、埋入トルク値、除去トルク値、歯周組織検査、共振周波数解析装置(オステル:ISQ値)などを用いて検査します。

骨の硬さによっても埋入時の作業は変化します。硬い骨の場合、インプラント体が骨を圧迫させすぎないよう同等のサイズで形成しますが、逆に柔らかい骨の場合少し小さく埋入窩を形成するなど工夫が必要です。
 
初期固定を得るためには今ある骨に負荷をかけないといけないが、治癒過程の骨にしっかりした固定を得るためには今ある骨になるべく負荷をかけない方にしないといけない。このバランスを見ながら埋入をしないといけないが、

•埋入トルク30~40Ncm
•ISQ値65以上

が推奨されています。


表面性状についてもいろいろな研究がされています。現在、世界では約500種類のインプラントシステムが使用されています。さまざまな表面性状、特徴のものがありますが、それぞれメリットデメリットがあります。すべての条件を満たすインプラントは存在しないため、自分が利用するインプラントの特徴、メリットデメリットを理解し、使うことが何よりも重要です。

まとめ


今回はインプラントの特徴や術式など、基礎的なさわりの部分をお話ししました。この先定期的に術式の違いや補綴の種類•方法についてもお話ししますのでお待ちください。

なお、今回のブログをお読みになり、インプラントについてに疑問や質問がある方はスタッフまでご気軽にご相談ください。当院は、患者さんの快適な食事と機能性、見た目を改善できるよう最善を尽くします!