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虫歯予防①
こんにちは。JR国立駅南口30秒の歯医者、国立みんなの歯医者・矯正歯科・小児歯科・歯科口腔外科院長の三井です。
今日の分野は虫歯について、その中でも虫歯予防で最も重要となる歯磨きの方法についてお話しします。虫歯の概要や成り立ちについては、以前のブログでも書いたので参考にしてください。
今日のテーマはブラッシングについてです。みなさんは歯磨きをしっかりおこなえていますか?
目次
1.ブラッシングの種類
2.ブラッシングのアドバイス
3.磨き残しの多いところ
4.まとめ
についてお話しさせていただきます。
1.ブラッシングの種類
歯磨きの方法はいくつか種類ありますが、あなたはどのように歯ブラシでブラッシングを行っていますか。正しい方法で磨くことで歯の健康維持はもちろん、汚れも効果的に除去できます!
(1)スクラビング法
毛先を歯に対して垂直に当てて、小刻みに上下に動かしながら1本ずつ磨く方法です。スクラッピング法とも呼びます。ポイントは、ペンや鉛筆を持つように歯ブラシを持ち、優しく行います。デメリットはあまり強い力で行うと、歯茎下がりや歯の根元が削れるリスクがあり、痛みを伴い治療を行わなければならないため、注意が必要です。
(2)ローリング法
毛先を歯根に向けた状態で、歯ブラシの毛のサイドを歯の根元(歯ぐきとの境目)あたりに当て、歯の上部(歯冠)に向けて90度回転させて歯と歯茎を刷掃する方法です。回転による遠心力で歯垢を取り除きます。デメリットは丁寧にローリング法で歯間を清掃すれば問題ありませんが、短い時間で行うと効果が薄い方法です。
(3)バス法
毛先を歯に対して45度の角度で毛先が歯茎に接するように当てながら磨いていきます。
特徴は歯と歯の間(歯間)、歯と歯茎の境目、歯周ポケットの中などに毛先を挿入することが出来ます。磨きにくい場所に届く磨き方対策で、上下に小刻みに動かして振動により、汚れを取り除く方法です。デメリットは、歯ブラシは毛先が柔らかく細いものをおすすめします。硬めの歯ブラシでは歯肉を痛める可能性があります。
(4)スティルマン
スティルマン改良法とは、歯ブラシの当て方はローリング方法と同じで、歯ブラシの毛先を歯に平行に当て、毛先を歯肉に軽く押し当てて、毛先が辺縁歯肉と歯面に当たった位置で数回加圧振動を加え、歯肉マッサージをしたのち、ローリング法により歯頚部の清掃を行う方法です。
(5)フォーンズ法
上顎・下顎とも歯を噛み合わせた状態で行います。歯に対して垂直に当て、奥から前へ小さく円を描きながら歯面についた汚れを落とす方法です。特徴は歯ブラシの操作が簡単なので上手に歯を磨けない子供や、力のない高齢者や身体に障害を持つ方が行いやすい磨き方です。デメリットは噛み合わせた状態で磨くため、食べ物をすりつぶす咬合面の歯は別の方法で汚れを落とさなければ、虫歯になってしまいます。
一種類の歯磨き方法のみでは、メリットデメリットが異なるため、汚れや歯垢を1回で綺麗に落とすことは難しいと言われています。ここに挙げた方法を組み合わせて、2種類以上の歯磨きをすると、歯や歯肉を清潔に保てます。むし歯や歯周病などのリスクからご自分の歯や歯周組織を守る事が出来ます。歯並びや磨き残しにあった歯ブラシの方法を指導します。
2.アドバイス
みなさんは歯を磨く時はどこで磨いていますか?洗面所で立ちながら磨く方も入れば、お風呂の時に磨く方、TVを見ながら磨く方…など、みなさんばらばらかと思いますが、全部の歯牙を丁寧に磨くにはそれなりに時間がかかってしまうため、私はリビングでTVも見ながら磨いています。最初のうちはTVに見入ってしまい、手が動かないこととかもあるのでお子様や慣れてない方は注意が必要です。
洗面所で立ちながらだと、どうしても急いで磨いてしまうため磨き方が不十分になりやすいです。理想を言うと、歯ブラシの当て方などが慣れないうちは手鏡などで確認しながら磨くのが一番いいです。慣れてくると鏡を見ないでもしっかり磨けると思うので、お風呂に時やTVを見ながらでもしっかり磨くことができるかと思います。
時間ですが、一本一本丁寧に磨くと5分ほどは時間がかかってしまいます。歯磨きが苦手な方には、最初のうちは辛い時間かもしれませんが、好きなことをしたりしながらであればそれほど苦痛ではないかと思います。ただ、スマホやTVに夢中になりすぎて手が止まらないよう気をつけましょう!
長時間磨きやすくするもう一つの方法としては、歯磨剤の正しい選択も重要です。泡が立ちやすい歯磨剤だとすぐうがいをしないといけないため長時間磨くのが困難になります。また、泡のせいで磨いた気になりやすため、しっかり汚れを落とせてないこともありますので注意が必要です。当院では、あえ轍の少ない歯磨剤を取り扱っています。興味のある方はスタッフまで。
泡立ちが多い歯磨剤のデメリットとしては、最後うがいの回数が自然と多くなってしまうこともあげられます。歯面強化の効果があるフッ素などは、なるべくうがいの回数を減らし口腔内に長く残った方が効果が高いです。泡立ちが少ない歯磨剤だとうがいの回数も減らせるため効果的です。
さらに、当院には歯科医院専売の高濃度のフッ素配合の歯磨剤やバイオフィルム除去や歯周病に方に
おすすめの歯磨剤もあります。
3.磨き残しの多いところ
(1)歯と歯茎の境目
→バス法で磨く
(2)歯と歯の間や奥歯の溝
→スクラビング法で磨く
(3)前歯の裏側
→歯ブラシを縦にして歯ブラシの毛が歯と平行になる様にして磨く(縦磨き)
(4)奥歯の後ろ
→歯ブラシを斜め上に立てる様にして、歯ブラシの先端を使って磨く。大きくお口を開けすぎると唇が張ってしまい磨きにくいため、お口を閉じた状態の方が磨きやすいです。
(5)被せ物や詰め物の段差、隙間
→頑張って磨いていても、毎回ここの部分だけ磨き残しが出るようなら、被せ物や詰め物の交換をお勧めします。
<磨き残しをチェックするためには?>
① 染め出し液を使って自分の歯磨きのクセを見つける
染め出し液を使用することによって磨き残しのある部分が赤く染まります。
当院での定期検診やクリーニング時に実際にお試しすることも可能です。
② タフトブラシを使って仕上げ磨きをする
タフトブラシという先端の小さい、毛先がひと束になった筆のような形をしたブラシになります。
タフトブラシは普通の歯ブラシのあと、歯と歯茎の間、仕上げに1本1本の歯に、磨くことをお勧めします。
4.まとめ
矯正中の方や、歯並びの悪い方は、デンタルフロスや歯間ブラシを使うことで磨き残しが減ります。歯ブラシだけで取り除けない汚れを、このような補助用清掃用具を用いて綺麗にすることで虫歯、歯周病の予防につながります。
また、本人は磨けてるつもりでも染め出しを行ってみると思った以上に磨き残しがあることが多いです。ご自身の磨き方の癖や磨き残しの箇所を把握することで、今までより効率的に汚れを落とすことが可能になります。歯磨きのスキルアップを行い、いつまでも自分の歯を健康に保てるよう頑張りましょう!
歯磨きの仕方や磨き残しなど少しでも気になる方はスタッフまでご気軽に相談ください。国立みんなのお口の中の味方になれるようスタッフ一同頑張ります!