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ドライソケットについて

こんにちは。JR国立駅南口30秒の歯医者、国立みんなの歯医者・矯正歯科・小児歯科・歯科口腔外科院長の三井です。今日は「ドライソケット」についてお話しします。みなさんドライソケットという言葉を聞いたことがありますか?抜歯を経験した方や、これから抜く予定がありネットで調べたりしたことのある方だとご存知かもしれません。抜歯後の注意事項と合わせてご説明していきます。


【目次】
1.外科処置後の注意事項
2.ドライソケットとは?


1.外科処置後の注意事項

抜歯やインプラント、切開など外科処置をした部位は傷口となるため、感染防止と治癒のために、次のことを守りましょう。


・出血してきたらガーゼを噛む
麻酔が切れてくると、出血の量が多くなります。これは麻酔の中に含まれる血管収縮薬の効果がキレてくるからです。だいたい2〜3日は血の味がします。出血が気になる場合は、ガーゼを押し当てて強く噛み圧迫止血を行いましょう。だいたいの場合はこれで問題ないです。しかし、口の中がすぐに血でいっぱいになってしまう場合、縫合止血が必要な場合があります。担当医まで早めにご相談ください。

・激しい運動や長風呂は控えましょう
血流が良くなることを行うと、出血が増えてしまいます。また、痛みや腫れの原因にもなるので控えましょう。当日軽めのシャワー程度でしたら問題ありません。通常痛みのピークは抜歯直後に来ますが、腫脹は治癒機転が働いてからになるため1、2日遅れて出ることがあります。

・頻繁なうがいは避けましょう
抜歯したところは血が集まってきてかさぶたのようになって治っていきます。うがいをし過ぎると血の塊が剥がれてしまうので控えましょう。歯磨きも、歯磨剤を使うとどうしてもうがいの回数が増えてしまうのと、歯磨剤の種類によってはしみてしまうので当日は使わなくても大丈夫です。

・薬は用法容量を守って服用しましょう
抜歯後、感染予防のための抗生物質や、痛み止めのお薬を処方します。薬の種類により、効能や服用方法が異なります。抗菌物質は、症状がなくても飲み切らないと効果が得られないため、指示された服用方法・日数を守りきちんと飲み切るようにしましょう。痛み止めはもらったらすぐに一度飲み、それ以降は痛みの状況に合わせて飲んでいただいて大丈夫です。

2.ドライソケットとは?

ドライソケットとはその名の通り、抜歯窩が乾いてしまっている状態を指します。歯は歯槽骨といって骨の中に埋まっていますが、抜歯した後はその骨が露出してしまいます。通常は治癒過程においてその露出した骨の上に血餅が出来て、歯肉に覆われて治癒していきます。しかし、何らかの理由で血餅ができず抜歯した穴が露出してしまうことがあります。露出した状態が長く続くと、口腔内は細菌が多い場所ですので露出した骨に細菌が感染してしまいます。この抜歯後感染を起こした状態をドライソケットといいます。

<症状>

  • 抜歯後痛みが強くなってくる
  • 抜歯したところから嫌な強烈な匂いがする
  • 膿の味がする
  • 痛みがずっと続く

このような症状がある場合はドライソケットの可能性が高いです。ドライソケットの場合、自然治癒は難しいことが多いです。早めの受診をお願いいたします。

<予防法>

ドライソケットの予防というよりは、先ほどもお話しした外科処置後の一般的な注意事項です。

・口をゆすぎすぎないこと
血餅が剥がれてしまいます。血が集まってきてかさぶたみたいになって治っていきます。その血の塊ごと流してしまう可能性があるため、気持ち悪くてもうがいしすぎないように気をつけて下さい。

・抜歯窩を触らない
気になっても触らないようにしましょう。ブラシなどでも血餅も簡単に剥がれてしまいます。

・禁煙
タバコは控えて下さい。無理な場合でも普段より本数は減らしましょう。タバコには強い血管収縮作用があります。血管収縮により出血が少なくなりすぎることで、血餅ができにくくなります。

<治療法>
ドライソケットになってしまった場合、抗生物質の投薬を行います。また経過によっては患部に対しての処置も必要となります。麻酔を行い再掻爬をし、外科的に再出血を促します。再出血をさせることで血餅の形成を促します。


抜歯やインプラント、歯周外科など外科処置後は一時的な痛みと腫れが起こる場合がありますが、投薬でコントロール可能な場合が多いです。下の親知らずなどハードケースの場合痛みや腫れが長引くこともありますがお薬がなくなってしまった場合はご連絡ください。また、時間が経過してから痛みが逆に強くなる場合術後感染の可能性があります。追加処置が必要な場合がありますので放置せず早めの受診をオススメします。