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審美治療について④

こんにちは。JR国立駅南口30秒の歯医者、国立みんなの歯医者・矯正歯科・小児歯科・歯科口腔外科院長の三井です。今日は審美治療についてお話しします。審美面をスタートとした治療計画立案を行うとき、必ず上顎前歯部切縁の上口唇に対する位置の評価から始めなくてはなりません。今日は治療の流れについてもお話しします。



1.スマイルライン

1984年にTjanによってスマイル時の歯冠の露出量に着目したスマイルラインの定義が発表されました。

国立 歯医者 審美歯科

一般的に笑顔になったときに見える前歯の先端を結んだラインが、下唇に沿って緩やかにカーブを描いていると女性的な印象を与え、水平的なラインを描いていると男性的な印象を与えられると言われています。また、歯の形状も印象に関わっており丸みを帯びていると女性的に、四角く角張っていると男性的に見えます。

国立 歯医者 審美歯科
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歯冠乳頭の位置が高く、歯肉頂とゼニスまでの高低差が最も大きくなります。ゼニスポイントは少し遠心に位置します。歯肉は薄いタイプが多い。

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上部鼓形空隙の開放によりコンタクトポイントが歯冠中央に寄ります。また、ゼニスポイントは中央に寄ります。歯肉の厚さは平均的。

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コンタクトエリアが広がり接触面が増えます。歯根の近接により歯間乳頭が低くなり、歯肉レベルが平坦化する。歯肉の厚さは厚いタイプが多い。

きれいなスマイルラインの特徴には以下の特徴があります。

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  • 正中が合っている
  • 軽く唇が開いた時に上顎前歯が2〜4mm程度見える
  • 上顎歯茎は上唇に隠れて見えないか1〜2mm程度見える
  • 中切歯の縦横比が1.0:0.8
  • 中切歯:側切歯:犬歯の横幅比が1.6:1:0.6

2.切縁の唇舌的位置

一般的には、F発音位と V発音位による切縁と下口唇との位置関係の記録を取りますが、日本語発音の場合イメージしにくいかと思います。切縁は下口唇のドライ・ウエットライン(皮膚と粘膜の境目の朱色の部分)よりも内側に位置し、下口唇の閉口路を阻害しない位置に設定します。頬側に設定しすぎると口唇を閉じる際に障害が出てしまい、また発音にも影響が出てしまいます。

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<ドライ・ウエットライン>

下唇の表側にあるかさかさの部分と内側の粘膜の部分の境界線のことを言います。口紅を塗るところと塗らないところの境界です。

3.切縁の長さ

安静時の切縁の露出量と、上顎中切歯の長さにより決めていきます。患者さんの年齢や性別、上口唇の長さとの関係性により数値が異なります。

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男性より女性の方が切縁露出量が多く、若年者より高齢者の方が露出量が少なくなります。

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また上顎中切歯の平均的長さは、10~11mmの範囲に設定すべきです。もし10mmより短い歯冠頂の場合は、初期の治療計画段階で修正をすべきです。

4.上顎中切歯の歯冠長と歯冠幅の比率

上顎中切歯の歯冠長と歯冠幅の比率は見た目が審美的に良好な感じであることが不可欠です。一般的な法則としては、 上顎中切歯の良好に見える幅と長さの比率は75%から80%の間にあります。

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また、側切歯の大きさは中切歯の大きさを優先したうえで決めるべきです。そのため、中切歯の大きさや形態が決められないと、その他の排列もできなくなります。まず最初に決めるべきは上顎中切歯の大きさ・形態です。

5.前歯の大きさの比率

前歯同士の大きさの比率は審美修復におけるもう lつの基本事項です。中切歯から第一小臼歯にかけて は連続性のある適正比率であるのが望ましく、もっとも調和した連続性のある比率は中切歯、側切歯、犬歯、小臼歯が黄金分割比率に見える時です。

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中切歯:側切歯:犬歯の大きさの比率がそれぞれ黄金比になるのが理想的と言われています。

6.歯肉縁の形態

<対称性>
歯と口元をより美しく見せ良好な審美性を構築するためには、両側中切歯部の歯肉縁の形態が対称性で あるのが望ましいです。中切歯部の歯肉縁外形は顔面の基準線と平行であることを 確かめながら、治療を進めることが大切です。

<高低差>
中切歯と 犬歯の歯肉縁のもっとも高い部分を結んだ仮想線よりも、側切歯の歯肉縁が切縁寄りに l.0~ l.5mm 低く位置する状態が正常とされています。


今日は審美治療の進め方・前歯部の基準についてお話ししました。この先実際の患者さんの経過も追加で載せていきます。よろしくお願いいたします。