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MFT⑤ トレーニング
こんにちは。JR国立駅南口30秒の歯医者、国立みんなの歯医者・矯正歯科・小児歯科・歯科口腔外科院長の三井です。昨日までに引き続き、MFTについて今日もお話しします。過去の記事はこちらを参考にしてください。
1.食べる機能について(→10月15日のブログ)
2.呼吸の機能について(→10月16日のブログ)
3.話す機能について(→10月17日のブログ)
今日は、各トレーニング方法についてお話しします。
【目次】
①MFTの目的
②MFTの種類
∟スポット
∟ファットダング・スキニータング
∟リップトレーサー
∟ポッピング
∟オープンアンドクローズ
∟ポスチャー
∟イー•ウー
∟ボタンプル
①MFTの目的
MFTを行う目的は、「歯列を取り巻く口腔周囲筋の機能を改善すること」です。歯に加わる筋圧を適正化し、歯列・咬合の正しい形態を維持するための環境を得るために行います。
歯列には、口唇や頬、舌の力が加わります。このバランスを整えるためのトレーニングがMFTです。バランスが乱れたままだと、矯正治療後にも後戻りを起こしてしまいます。「形態」と「機能」両面の治療が必要になります。形態を改善することで「機能」が自然と良くなることもあります。しかし、「機能」が新しい形態に順応しない場合は後戻りが起こってしまいます。また、「機能」を改善しただけで、「形態」が自然と良くなってくることもあります。このように「形態」と「機能」は常に関連し合っています。
何歳頃から始めれば良いのか?
個人差はありますが、ブクブクうがいやコップの使用の推奨のためのアドバイスであれば1歳半ころからでも可能です。乳歯列が完成した後では、食事の正しい姿勢や食べ方を指導することも可能です。幼児期後半からは口を使った遊びを取り込みながら行いましょう。
MFTを行う上で重要なのは、保護者の方が正しいデモンストレーションを行いお手本になることです。お子様だけでなく、一緒に頑張りましょう!
①鏡を見ながら練習する!
・筋肉が正しく動いているか確認することが大切です
②姿勢をよくして練習する!
・椅子に座り両足がしっかりついていることを確認する
・背筋を伸ばす
・下顎が前に出ないようにする
③毎日練習する!
・低年齢の子供の場合、保護者の方と毎日行うようにしましょう
<スポット>
①口を大きく開けスティックをスポットに軽く当て5 秒数える
②スティックを離し口を大きく開けたまま舌を尖らせ舌の先をスポットに付け 5秒数える
①と②を交互に行います
※舌先が丸まらないよう注意しましょう
<ファットダング・スキニータング>
①口を開け下唇に舌をのせ舌を平らにする
②舌を前に出し,舌の先を尖らせる
①と②を交互に行います
※舌を平らにしたとき,舌がぴくぴく動かないようにしましょう
<リップトレーサー>
①口を開け舌を尖らせて口角 に置く
②10秒数えながら反対の端に向かってゆっくり上唇をなぞる
③口角についたら同じように元の場所に戻る
※舌の先を尖らせ、小きざみな動きにならないよう注意しましょう
<ポッピング>
①舌の先をスポットに付け舌全体を上あごに吸い付ける
②ゆっくり口を大きく開け舌小帯をできるだけ伸ばす
③舌で上あごをはじくように“ポン”と舌を鳴らす
※舌が上の奥歯にのらないようにし、左右均等に吸い上げる ようにしましょう
<オープンアンドクローズ>
①舌先をスポットに付け舌全体を上あごに吸い付ける
②ゆっくり口を大きく開け舌小帯をできるだけ伸ばす
③舌を付けたままゆっくり歯を咬み合わせる
※口の開閉時,あごが前や左右にずれないようにしましょう
<ポスチャー>
①舌の先をスポットに付け舌全体を上あごに軽く吸い付ける
②ストローを犬歯の後ろに置き歯でストローを咬む
③唇を閉じる
※舌がストローの下に落ちないようにしましょう
<イー・ウー>
①口をできるだけ横に広げて「イー」と言う
②口をできるだけすぼめて「ウー」と言う
※イー・ウーの唇の形をはっきり変えるようにしましょう
<ボタンプル>
①奥歯を咬み前歯と唇の間にボタンを挟み、唇を閉じる
②唇に力を入れひもを前方に引っ張る
③力を抜いて休む
※唇の力のみでボタンを挟むようにしましょう
ご自宅でも簡単にできるトレーニングです。質問や、不安な方はすぐご相談ください!
小児期のMFTや悪習癖の改善はなるべく早い段階でスタートするのが効果的です。一回のトレーニングですぐ解決するわけではないため、毎日コツコツと習慣化していくことが大切です。食事のあと、宿題を始める前に、お風呂の中で•••慣れてくると、他のことをしながらでも意識的に動かすことが可能なトレーニングなのでみなさんも取り組んでみてはいかがでしょうか?表情筋のトレーニング効果もあり若返りの効果も期待できるかも?ですよ!