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歯の着色について
こんにちは。JR国立駅南口30秒の歯医者、国立みんなの歯医者・矯正歯科・小児歯科・歯科口腔外科院長の三井です。
新年度も始まり新しい友達や取引先などとお会いすることも多くなるこの季節。コロナの影響も緩和されてきてマスクを外しての生活が戻りつつあります。綺麗な歯でイメージアップを図りましょう!季節の変わり目や気分転換にも歯のクリーニングは効果的です!今回は歯の着色についてお話しします。
着色の原因とは?
歯に着色が起こる原因はいくつかありますが、内部からの原因「内部要因」と外部からの原因「外部要因」に分けられます。それぞれについて説明していきます。
<内部要因>
内部要因は加齢による黄ばみや抗生物質による黄ばみ、外傷や歯髄の充血、失活(歯の神経が死んでしまうこと)などが原因です。加齢によって歯の表面のエナメル層がすり減り、歯の内部の象牙質が次第に透けて見えて来ます。象牙質の色の強弱は人それぞれですが一般的に黄色をしています。歯の色に個人差があるのは、エナメル質の厚さや象牙質の色が人それぞれ異なるからです。抗生物質による黄ばみは、妊娠中の歯の形成期にテトラサイクリン系の抗生物質を服用することで、象牙質の変色が起こり、歯の色がグレー変色することがあります。
加齢による黄ばみなどにはホワイトニングが効果的です。歯の表面の汚れを取り除くというよりは歯の内部から漂白していくイメージです。ホワイトニングは個人差があるため一度で白さを実感できる方もいれば、徐々に白さがわかっている方もいます。時間をかけて白くした方が自然な白さになりやすいため、結婚式や成人式、前撮りなど思い出のイベントがある場合、ある程度余裕を持って白くしていく方がいいです!ホワイトニングに関しては後日また詳しく書かせていただきます。
外傷や神経が死んでしまった(失活)した歯は、徐々に黒くなってしまいます。被せ物などで覆うことで見た目の回復は可能ですが、透明感の強いセラミックなどでは色が透けたり、歯茎が下がり見えて来た根は黒いため審美性が損なわれることがあります。神経の治療の最後に、根管内に漂白剤を塗布し、内部から白くするブリーチという方法もあります。神経治療後、被せ物を入れる前のタイミングでないとブリーチ処置が難しいため、こちらからも提案はさせていただきますが興味のある方は事前に教えてください。
<外部要因>
外部要因の着色の原因にはコーヒー、緑茶などポリフェノールなどを含むを日常的にしたものと、喫煙している方はタバコに含まれるヤニによる着色などがあります。歯には細かい溝や穴があり、そこに付着することで歯が黄ばんでるように見えます。コーヒーやワインやお茶に含まれる渋みの成分はカルシウムや鉄などに金属イオンと結びつきやすく、いったん歯の表面に沈着すると、なかなか取れないという性質があります。また、たばこの「ヤニ」は粘着力が強いため歯の表面に付着すると簡単には落ちません。着色だけではなく、虫歯や歯周病の原因になる細菌もつきやすいので、喫煙者は虫歯•歯周病になりやすいといわれています。タバコを吸うと歯だけでなく、歯茎も黒ずんでしまいます。歯茎のピーリングもありますので、そちらはまた後日お伝えします。
予防するためには?
それでは、外部要因の着色を予防するためにはどのようにしたらいいのか?
着色しやすい食べ物を口にした後、お水を飲むだけでも予防効果があります。カレーやコーヒー、紅茶などの後に水を飲むだけで、着色成分が洗い流されるので着色予防効果が期待されます。
歯を磨くことが虫歯予防にもなりますので一番おすすめですが、時間がなかなか取れない方はぜひ試してみてください。
あとは、着色汚れを落としやすい歯磨剤を利用することです。しかし、これには注意が必要です。研磨剤が多く含まれる歯磨剤だと着色を落とすことは可能ですが、歯の表面も細かい傷をつけてしまいます。そこにまた着色の原因が入り込みやすくなってしまうため、研磨剤の入っていない歯磨剤を推奨しています。当院では、研磨剤が入っていないが着色を落とす効果の強い歯磨剤を取り扱っています。ご興味のある方はぜひお試しください。通院されていない方の購入だけも可能です!
また、一度着色やヤニなどが歯の表面に付着してしまうと、それを足場に新たな着色がつきやすくなってしまいます。特殊な薬剤と器具を用いて、歯の表面の着色を徹底的に除去し、細かな傷にミネラルのパックをする専門のコースもありますので、定期的に着色をOFFするとさらに予防効果が高まります。虫歯予防、歯周病予防にも効果がありますので、定期検診の際や節目にぜひ!
着色の落とし方
着色の落とし方についてです。当院ではエアフローを用いて歯の表面の着色を落としています。エアフロートは、非常に細かなパウダー粒子をジェット噴射で歯に吹き付けることにより、歯に付着した汚れを除去することが出来る機械のことです。風と水とパウダーの粒子の力で着色を取り除きます。このパウダーの利点は、とても摩耗性が低く歯の表面に傷をつけずに清掃ができる点です。また軟組織や硬組織に傷つけないように、やさしく歯面への侵襲性を抑えつつ歯肉縁下4mmまでの歯肉溝内のバイオフィルムを除去することができます。
歯の小窩裂溝、隣接面、叢生部位、クラウンの境目、インプラントの周囲、歯肉退縮部位、矯正装置の周りなど、普段のブラシだけだとアクセスが難しい部位でも、効果的かつ侵襲性を抑えた方法でバイオフィルムを除去することが可能です。また、白濁やむし歯の早期発見を助け、それによって侵襲性の高い歯科治療を選択する必要が低減できます。
<エアフローのメリット>
・着色除去効果が高い
・一回できれいになる
・歯や修復物、歯肉を傷つけにくい
・歯石や着色がつきにくくなる
<デメリット>
・保険がきかない
・体の状態によってはできない場合がある
・知覚過敏のような症状を感じることがある
・水圧が強いため少しチクチクするような感覚がある
※エアフローは外部要因の着色は落とせますが、内部原因の色は白くできません。歯自体を白くしたい場合にはホワイトニングが適応となります。
※処置後の歯の表面にはペリクルと呼ばれる唾液由来の自然保護膜がありません。ペリクルが再び作られるまでには2~3時間かかるため、その間はコーヒーやお茶など着色しやすい飲食物、喫煙はお控え下さい。
※通常のクリーニングより時間がかかるため予約制になります、事前にご予約をお願いいたします。
新生活の開始を綺麗な歯でスタートしてみませんか?気になる方は当院スタッフまでご気軽に相談ください。新生活が素晴らしいスタートになるよう、当院も全力で協力いたします!