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インプラントについて⑤

こんにちは。JR国立駅南口30秒の歯医者、国立みんなの歯医者・矯正歯科・小児歯科・歯科口腔外科院長の三井です。9/15,16,17の昨日まで札幌で日本口腔インプラント学会・年次大会が行われていました。今日はインプラントについてお話しします。(過去のインプラントについては、こちらです。合わせご確認ください。)


【目次】
1.インプラントの適応症について
インプラント治療が適応できない人
どうしたらいいのか?

国立  歯医者 インプラント 

1.インプラントの適応症について

インプラント治療は、補綴方法(失った歯を補う方法)としてとても有効な治療方法です。しかし、インプラント治療では、手術を行う必要があり、インプラント治療を希望しても適応できないケースがあります。ますはインプラント治療が適応できないケースと、適応できない場合の対処方法を説明します。

インプラント治療が適応できない人とは?

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①年齢が低い

インプラント治療では、顎骨を削って穴をあけインプラント体を埋入します。外科手術を伴うため、顎骨だけでなく全身にも負荷がかかります。年齢が低く、顎骨の成長段階にある時期にインプラント手術を行うと、手術の負荷が原因となって顎の成長が悪くなることがあります。そのため、インプラント治療は成人以上が対象となります。

②骨の厚みが少ない

インプラント治療を行うには、インプラント体を埋め込む部位の骨の厚みが十分でなければいけません。骨が少ない場合は、インプラント治療を受けられないことがあります。骨を作る処置(骨造成)が必要になります。

③歯周病がある

歯周病は、歯茎に起きた炎症が歯を支える歯槽骨に広がることで顎の骨を溶かす疾患です。インプラント治療前に重度の歯周病があると、インプラント体と顎骨が十分に結合しないだけでなく、歯周病の影響で顎の骨が溶け、顎骨の厚みが少ない場合も、インプラントを埋入できないことが多いです。

④透析を受けている

透析を受けている方は、血液をサラサラにする薬やステロイドを飲んでいることが多いです。血液をサラサラにする薬を飲んでいる状態でインプラント治療を行うと、出血の原因になる場合や感染症を引き起こす場合があります。透析を受けている人は合併症のリスクが高まるため、基本的にインプラント治療を行うことができません。インプラントに限らず外科処置全体で注意が必要です。

⑤糖尿病がある

糖尿病がある方は免疫力が低下しているため、インプラント手術後の感染症のリスクが増加します。糖尿病の影響によって血管が細くなることもあるため、傷口に栄養や酸素が十分に行き渡らないことが多いです。傷口の血流が悪いと、傷の治りが遅くなります。糖尿病のコントロールがうまくできていない場合、インプラント治療が行えない可能性があります。

⑥手術に対する不安が強い

インプラントは、外科的な処置を伴う治療です。手術に対する不安が強い場合、手術中の精神的な負荷が大きくなり、体調不良を訴える方もいます。

インプラント治療ができない場合はどうしたらいい?

インプラント治療ができない場合は、どのような対応をすればよろしいのでしょうか?

歯周病がある場合

インプラント治療をする際に歯周病があると、インプラント体が顎骨に結合しないことがあります。インプラント手術を開始する前に歯周病治療を優先して行いましょう。

糖尿病などの基礎疾患がある場合

糖尿病などの基礎疾患がある場合、主治医にインプラント治療を検討していることを伝えてください。対診書も準備致します。疾患のコントロールが十分にできていれば、インプラント治療を行える可能性があります。

骨が少ない場合

インプラント治療を行う部位の骨が少ないもしくは薄い場合、骨を増やす骨造成を行います。骨誘導再生法では、ご自身の骨や骨補填材を骨が不足している部位に入れ、必要に応じてメンブレンとよばれる膜で覆います。治療後、数か月で骨に置換されるため、骨の厚みを確保できるます。骨造成量が少量の場合は埋入と同時に可能な場合もあります。

手術に対する不安が強い場合

手術に対する不安が強い場合は、静脈内鎮静法を行うことができます。静脈内鎮静法では点滴から眠くなる薬を入れます。ウトウトしたような状態でインプラント治療を受けられるので、精神的な負担を減らせるでしょう。麻酔医による全身管理を行うので、治療時間の長いオペや侵襲の大きいオペなどでも用いられます。(※保険適応外になります。)


埋入手術後、インプラント体と顎骨が結合(インテグレーション)するまで2か月〜半年ほど待ち、人工歯とインプラント体を連結するアバットメントを取り付けます。インプラントは、自分の歯と同じように強い力で噛め、見た目も審美的に回復することが可能になります。しかし、治療期間が長くかかったり、費用が高額になったりとリスクをあります。

自分の歯に勝るものはありません。なるべく自分の歯で長い間健康に、楽しくお食事ができるよう自分の歯の保存に努めましょう。欠損がある方は一度ご相談ください。口腔内と今現在のライフステージ、治療の難易度により最善の治療計画を立案します。