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術後の疼痛について

こんにちは。JR国立駅南口30秒の歯医者、国立みんなの歯医者・矯正歯科・小児歯科・歯科口腔外科院長の三井です。

国立 歯医者 痛み

 歯科治療後麻酔が切れた後に、痛みを感じることがあります。患者さんによっては治ってないんじゃないか、治療する前よりも悪くなっているんじゃないか、と不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。歯科での治療後、一時的に痛みや違和感が出る事はどうしてもあります。当日の処置のあと、起こりうる可能性については事前に説明を心がけていますが、術後の一時的な痛みなのか、もしくはさらに治療が必要なのかどうかの見分け方をお伝えします。


①虫歯の治療後の痛み

どんなに小さな虫歯でも、神経の残っている歯を削ると治療後に痛みを生じることがあります。歯が健康だから起こる痛みです。削る時の振動や熱が、歯の神経(歯髄)に伝わり一時的な痛みが出ます。歯髄の炎症が治ってくるとその症状も徐々に落ち着いてきます。通常2~3日で自然と落ち着いてきますので、痛みが減少するなら問題はないです。心配な方は痛み止めをお出しすることも可能です。お手持ちのものを服用されても問題ありません。

虫歯がかなり深く、2~3日経っても痛みが収まらず、逆にズキズキする神経を刺激するような強い痛みが出てしまうと神経の不可逆性の炎症が疑われます。この場合、さらに治療(神経をとる処置)をすすめる必要があります。何もしてなくても痛い、横になると痛い、眠れないくらい痛い、温かいもので痛みが強くなる場合が多いです。根管治療については後日詳しく書きます。

噛んだら痛い、冷たいものが少ししみる、何もしてないときは痛くない(自発痛がない)など、刺激に対して反応して起こる痛みの時は、次のステップ(型取り)に進んで問題ないです。また、虫歯の範囲が広い場合や虫歯が深かった場合、もう少し長く様子を見たり仮歯を作り長期間経過を見ることもあります。最終的には噛む力に耐えられる修復をしないといけないので、仮歯で噛んでみて痛みがないかの確認をすることもあります。


②神経の処置をした後の痛み

神経の処置を行った場合、1~2日痛みが続く可能性があるため痛み止めを出すことが一般的です。痛み止めがなくなっても痛みが残ることもあるため、その場合は追加で処方いたします。

感染が根の先から歯の周りに波及している場合、痛みが完全に消失するのに時間がかなりかかることもあります。歯の中の原因物質を取り除いても、感染が歯の外に広がってしまっているため、ご自身の免疫力で治癒していく必要があり長くかかってしまいます。さらに、完全に骨に置き換わるにはさらに長く時間がかかります。4年近くかかったケースもあります。

根管内に充填するお薬の刺激でも痛みが出ることがありますが、原因物質の除去ができていればこの痛みも数日で治ってきます。ご安心ください。

根の治療のあと現れる痛みについては少し様子を見ていただいて大丈夫かなと思います。ただ仮の蓋が取れてしまったり、腫脹を伴うような痛みの場合早めに連絡ください。唾液が中に侵入すると、再度消毒や感染が広がる可能性があるため早めに連絡ください。


③詰め物、被せ物をつけた後の痛み

神経が残っている歯にセットした場合、歯の表面処理剤やセメントの刺激、風をかけた刺激による痛み、熱の伝導性により数日間刺激が加わりやすくしみたり痛みを感じやすくなります。また、仮の蓋の時より、正確な当たりが出るため、噛み合わせが高く感じたり、窮屈な感じがしやすいです。数日様子をみても改善しない場合、お口の中で調整が可能なためおっしゃってください。体が順応して違和感が減ってしまうこともありますが、たった一本噛み合わせが合わない・高い•低いだけでも全身に悪影響が出てしまいます。また、噛み合わせの合わないまま使用するとダツリやハセツしやすくなるため早めに調整しましょう。しみる症状が長期間残る場合やしみ止めでも治らないような場合、すでに虫歯の位置がかなり深かったため神経の処置に移行することもあります。歯の神経をとると歯の寿命が短くなりやすいです。当院ではむやみに神経をとるようなことはしませんのでご安心ください。また、ケースにもよりますが日本ではまだ認可の下りていないお薬を使うことで神経をなるべく残す処置も可能です(自費診療での対応になります)。


④抜歯などの外科処置後の痛み

抜歯や外科処置後には強い痛みが出ることがあります。特に切開や骨切削が必要な親知らず、炎症の強い部位の抜歯などは術後の痛みが出やすいです。通常抗生物質と痛み止めで対応しますが、処置の度合いにより痛み止めの強さも調整して出します。痛み止めが切れたり、出された痛み止めでは効果が少ない場合お申し出ください。また、縫合をした場合、チクチクする感じや突っ張る感じが抜糸まで残ります。抜糸は1週間~10日を目安で行います。

また術後まれにドライソケットになる方がいます。強い痛みや匂いが伴います。抜歯部位の血液循環が悪く感染が起こるためです。原因としては、頻繁にうがいをしたり、舌でさわったりして血の塊をとってしまう、タバコを吸うなどが考えられます。

傷口はかさぶたみたいに血の塊が出来てきて治りますが、お口の中は常に濡れておりかさぶたのようには固まらず血液が満たされて治っていきます(血餅)。血餅が流れたり、タバコを吸うことで血管収縮がおこり血流不足が起こると起こりやすいため、術後の喫煙は控えてください。

また飲酒や激しい運動、汗をたくさんかいて血流が良くなると出血量が増したり腫脹が強くなる場合がありますので、控えてください。長時間の入浴は控え、軽めのシャワー程度にしましょう。運動も様子を見ながら負荷の少ないものからお願いいたします。


⑤親知らずの痛み

親知らずの歯茎の痛みはいくつか原因があります。親知らずが生える時期(だいたい20歳前後)に歯茎が押されるような痛みが生じますが痛みが強くなったり収まったりと波があります。このタイミングで歯ブラシを怠ると、歯茎の腫れや痛みが強く出てしまいますので、優しく磨くように気をつけてください。

親知らずの痛みが強い場合、当日の抜歯ができない場合があります。炎症が強いと麻酔の効果が弱まってしまったり、術後の痛みが残りやすくなってしまうため、投薬にて急性症状を落ち着かせてから抜歯をすることになります。

術後の起こりうる痛みや腫れに関しては術前にも説明いたしますが、術後に家で発生すると心配になるかと思います。術後の説明をしっかり行なっていますが、不安な思いをさせてしまい申し訳ございません。まずは、一度お電話いただければ状況の確認、説明と対処法をお伝えしますので、遠慮なくお伝えください。よろしくお願いいたします。