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集団検診

こんにちは。JR国立駅南口30秒の歯医者、国立みんなの歯医者・矯正歯科・小児歯科・歯科口腔外科院長の三井です。今日は集団検診についてお話しします。


【目次】
1.歯科集団検診とは?
2.歯科医院での歯科検診とは?
3.OHI:Oral Hygiene Indexとは?
4.Oral-Hygiene-Instructionとは?


1.歯科集団検診とは?

6月は歯科検診の季節です。保育園や学校で歯科集団検診があり、何かの項目に引っかかったら歯科医院に受診しましょう!と紙をもらいます。当院も学校検診にひっかかったということで通院されるかたが多くいらっしゃいます。

では、学校での集団検診とはどういうことを行うのか?歯科検診の際に「まる」、「斜線」、「シー」などの言葉を聞いたり、記入した事がある方もいらっしゃるかと思います。

園児・学生達が一列に並んで、歯科医師が口腔内を視ますが、とても速いスピードで見ていきます。1日何十人多いと100人以上の健診を行うためかなりのスピードで行わないと終わりが見えてきません。

記入するのに必死なくらい早く、ライトもなく、時間もなく…見逃しや記入ミスも多少あるかとおもいます。

学校歯科検診では、主に目視によるスクリーニング検査を行います。スクリーニング検査とは、 大勢の人の中から「特定の病気の疑いがある人」の早期発見、早期治療につなげるためのふるい分け検査です。お子さんのお口の中の状態を、「健康・要観察・要治療/要精密検査」の3段階にふるい分けしていきます。保護者の方やお子さん自身も気付いていない、虫歯や歯並びなどの状態を識別すること、また、治療途中のままになっている歯の「治療の再開を促す」ことも目的としています。

歯科医院での診察と変わらないように見えますが、学校歯科健診ではあくまでもスクリーニング検査のみを行うので、歯科医院で行うような精密な検査はできません。見落としがないように歯科医師が一生懸命気を付けていても、限られた時間と設備・目視のみでは、歯と歯の間の小さな虫歯まですべて確認する事は難しいです。これが、「歯医者に通っているのに、歯科健診の結果の紙には“虫歯あり”となっていた!」 「歯科健診の紙には異常なしだったのに、歯医者さんで虫歯が見つかった!」という事の原因です。集団検診の結果を鵜呑みにせず、安心しない方がいいです。

2.歯科医院での歯科検診とは?

歯科医院んで行う歯科検診は、十分な設備・機材のもと行います。歯と歯の間や、顎の骨の状態などは直視では見えません。目で見て分からない部分に「虫歯がないか」、「乳歯の下に大人の歯があるか」などレントゲンや専用の機器を使って詳しく検査した上で、「診断」することが歯科医院では可能です。歯科医院の検査は、歯、歯肉の状態、磨き残しの箇所のチェックなど様々な角度から細かくチェックし、目視の状態やレントゲン画像などを元に総合的に診断していきます。

学校歯科健診の「結果の紙」の内容は、あくまでも目安のものですので、「絶対大丈夫!」とは安心できません。確実に診断するのであれば、歯科医院での受診をおすすめいたします。

<歯科医院での検診のメリット>
①チェアーを使い倒してお口の中を見るので、お口全体が視える
②ライト、拡大鏡があるので細かい所まで視える
③エアーをかけられるので、唾液を排除した状態で視える
④むし歯の疑いがある部位は短針で触れる
⑤むし歯の疑いがある部位はレントゲン撮影ができる
⑦口腔内カメラで見えにくい部位も説明しやすい
⑧口腔内カメラで撮影したものを一緒に確認できる
⑧時間を確保してるのでしっかり検査できる

<歯科医院での検診のメリット>
①歯科医院に予約をして受診しなければならない
②費用がかかる場合がある

虫歯や歯周病、不正咬合の早期発見・早期治療には定期的な口腔内診査が必要不可欠です。久しく歯医者さんに行っていない方は、まずは口腔内診査から進めていきましょう!

3.OHI:Oral Hygiene Indexとは?

OHI(Oral Hygiene Index)とは、歯面のプラーク・歯石付着割合を数値化し、口腔清掃状態の程度を測る指標のことです。OHIの最高値は12点であり、最低値は0です。検診などでよく使用され、OHIの指標によって指導方針を決定する場合もあり、歯周病やカリエスリスクとも深く関わってきます。OHIを正しく算出するためには計算方法だけでなく、プラークや歯石の付着割合を確実に見る必要があります。

<OHIの判定基準>
【上顎】右上7-4 右上3-左上3 左上4-7
【下顎】右下7-4 右下3-左下3 左下4-7

の6ブロックの頬面・舌面各々のDI(歯垢)、CI(歯石)の付着状況を観察します。各ブロックの最高値を代表値とします。その合計点数を被検歯群数で割ります。DI(歯垢指数)とCI(歯石指数)を求め、これらの点数を合計しOHとします。

【DIの点数基準について】
0:付着なし
1:歯垢が歯冠1/3以内か、範囲に関係なく着色付着
2:歯垢が歯冠1/3 – 2/3
3:歯垢が歯冠2/3以上

【CIの点数基準について】
0:付着なし
1:縁上歯石が歯面1/3以内
2:縁上歯石が歯面1/3 – 2/3か点状の縁下歯石
3:縁上歯石が歯面2/3以上か帯状の縁下歯石

4.OHI:Oral Hygiene Instructionとは?

OHI:Oral Hygiene Instructionとは、歯科衛生士による口腔衛生指導のことです。単に歯磨きの指導だけをするのではなく、普段の生活習慣なども含め、お口の全体の健康を保つために患者様と何ができるのか、一緒に考えていきます。

口腔衛生指導は歯周基本治療において必須であり、原因除去という観点からも最も重要です。口腔清掃方法に関してはさまざまな方法が提案されていますが、どの方法も明らかに他の方法より優れているというものは無く、大事なのは方法ではなく患者が行いやすい方法であると言われています。また、口腔衛生指導はこれまでの患者の行動を変容させる必要があり、そういった点で心理学的な面からのアプローチもなされています。行動療法を利用した方法も多く報告されています。そのため、口腔衛生指導は個々の患者それぞれにオーダーメードで行うべきものであると考えています。

当院では患者さん一人一人の口腔内の状況に合わせて口腔衛生指導を行なっています。歯磨き方法に少しでも不安がある方はぜひ一度お越しください。スタッフ一同お待ちしております。