国立駅南口徒歩30秒のサンドラッグ3階の歯医者

ブログ

インプラントについて③

こんにちは。JR国立駅南口30秒の歯医者、国立みんなの歯医者・矯正歯科・小児歯科・歯科口腔外科院長の三井です。

今日は「海の日」今年の梅雨はもう明けたんでしょうか?暑い日が続きますのでみなさん熱中症や体調管理にお気をつけください!

今回は、引き続きインプラント治療における仮歯の役割と仮歯期間中の注意点について解説します。


【目次】
1.インプラント治療における仮歯の役割
2.インプラント治療において仮歯を入れるタイミング
3.仮歯の期間中に気を付けること


1.インプラント治療における仮歯の役割

国立 歯医者 インプラント

インプラント治療における仮歯は、見た目を改善するだけでなく、傷口の保護や噛み合わせの変化を防ぐなど、さまざまな役割を担っています。見た目の改善に加え、傷口の保護や噛み合わせの変化を防ぐなどさまざまです。

①自然な見た目や発音を維持する

インプラント治療中に仮歯を装着しない場合、人工歯が入るまでの間、歯が抜けた状態で過ごすことになります。特に前歯の場合、歯が欠けていると見た目に大きな影響を与えるでしょう。

また、歯の欠損は発音にも影響を及ぼし、会話の際に支障をきたすこともあります。仮歯は自然な見た目を保つだけでなく、息の漏れを防いで正確な発音を支える役割があるのです。

②傷口を保護する

口内には1,000〜6,000億もの常在菌が存在しており、常在菌のなかには虫歯やインプラント周囲炎、歯周病の原因となる細菌も含まれます。仮歯を装着することで、細菌からインプラントや治療部位を保護することが可能です。

仮歯がない場合、インプラントの金属部分が口内を傷つけ、炎症が起きるリスクが高まります。炎症が悪化するとインプラントがしっかりと固定されず、最悪の場合、抜け落ちることもあるでしょう。

仮歯は、外部からの刺激を防ぐ役割も担っています。仮歯がない状態では、温熱刺激や歯ブラシによる刺激などで痛みが発生することがあります。仮歯を装着することで、外部からの刺激や歯茎の炎症を防ぐことが可能です。

③噛み合わせの変化を防ぐ

歯がない部分があると、周囲の歯がすき間を埋めるように自然と動き、歯並びが変化することがあります。歯は1か月に約1mm動くとされています。インプラントが固定されるまでの期間が6か月の場合、仮歯をいれなければ最大で歯の位置が6mmもずれるのです。

周囲の歯の位置が変わると、歯並びだけでなく噛み合わせが悪くなる可能性があります。噛み合わせの悪化は、頭痛や肩こり、顎関節症などを引き起こすリスクがあるため、避けなければなりません。また、作成した人工歯が合わなくなる可能性もあるでしょう。

④顎の骨と歯茎の状態を安定させる

長期間入れ歯を使用してきた方や、歯が抜けたまましばらく放置していた方は、顎の骨や歯茎が圧迫され変形している可能性があります。特に、入れ歯の長期使用は骨の吸収を促進し、土台の状態が悪化するのです。

インプラント治療における仮歯は、顎の骨や歯茎の状態を安定させる役割も果たします。仮歯の形状を微調整し、口内の状態を正常に戻すことで、インプラント治療の成功率が高まります。

2.インプラント治療において仮歯を入れるタイミング

仮歯を入れるタイミングは、手術当日または抜糸後が一般的です。Brのところにインプラントを行う場合事前に仮歯を作成している事が多いです。手術直後に仮歯を装着するには、骨の状態が良好であること、骨の再生や造成が不要であること、噛み合わせに問題がないことなど、いくつかの条件を満たす必要があります。

抜糸は、手術後1週間〜10日ほどで行う場合が多いです。インプラントを埋め込んだあと、傷口を塞ぐために歯茎を縫合します。傷口が安定したことを確認したら抜糸を行い、仮歯を装着します。

前歯の場合は見た目に影響が出やすいため、早めに仮歯を装着するのが一般的です。奥歯の場合は口腔内の状態を考慮して、仮歯を装着しないこともあります。

手術当日に仮歯を装着できる条件は歯科医院によって異なるので、手術直後に仮歯を装着したいと考えている場合は、医師に確認してください。

仮歯の期間はどれくらいか?

仮歯を入れている期間は、およそ3~6か月間です。インプラント体を埋入したあと、通常3〜6か月間は人工歯を装着することができません。この間は仮歯を装着し、インプラント体が骨や周囲の組織と適切に結合するのを待ちます。仮歯の期間は患者さまの口腔内の状態や、選択した治療法によって異なります。仮歯を装着する期間は、インプラント体を埋入する際の骨の量や密度、埋め込まれたインプラント体の数などに大きく影響されるのです。

3.仮歯の期間中に気を付けること

仮歯の期間中は手術部位が安定しておらず、刺激や感染に弱い状態です。仮歯を装着したからといって、ケアなどを怠ってはいけません。

①仮歯への刺激を避ける

仮歯はあくまで一時的なものであり素材の特性から耐久性が低いため、破損や脱落のリスクが高まる食べ物があります。

具体的には、キャラメル、ガム、ソフトキャンディ、グミなどの粘着性のある食べ物や、せんべいなどの硬い食べ物などは避けたほうがよいでしょう。ヨーグルトやスープなど噛む必要のない食べ物は、仮歯を装着している期間の食事として適しています。

しかし、仮歯の期間中ずっと柔らかいものばかり食べることは現実的ではありません。また、手術部位の治癒を促進するためにも、栄養バランスは大切です。仮歯で強く噛むことを避ければ、通常の食事をしても問題ありません。

インプラント治療中は食事の内容を工夫し、治療部位への刺激を最小限に抑えることが重要です。

②適切な歯磨きを行う

仮歯は虫歯になりませんが、周辺組織は細菌や汚れの蓄積によって炎症を起こす可能性があります。通常の歯と同じように、仮歯とその周辺も適切に歯磨きをしましょう。

細菌がインプラントの周囲に溜まると、インプラント周囲粘膜炎やインプラント周囲炎などを引き起こす可能性があります。歯茎から血や膿が出る、痛みや腫れが発生するなど、歯周病に似た症状があらわれます。最悪の場合、インプラントが抜け落ちることもあるでしょう。

予防策として、丁寧な歯磨きが重要です。歯ブラシを強く押し付けると仮歯が外れる恐れがあるため、優しい力でブラッシングしましょう。

③仮歯が破損したらすぐに歯科医院に連絡する

仮歯が取れた状態を放置すると、インプラント体を固定している両側の歯が動くことで、噛み合わせが変化する可能性があります。また、破損した仮歯を放置すると、口内の粘膜を傷つける恐れがあります。

仮歯が取れる、壊れるなどのトラブルが起きた場合は、放置せず早めに歯科医院に連絡してください。

④仮歯の状態で治療をやめない

仮歯はあくまで一時的なものであり、人工歯を装着するまでの応急処置です。仮歯は歯科用プラスチックで作られており、長期間使用すると黄ばむ傾向があります。においを吸収しやすい特性があるため、口臭の原因にもなるでしょう。

また、プラスチック製の仮歯は耐久性が低いです。長期間使用すると徐々に劣化し、最終的には破損する可能性もあります。仮歯が破損すると噛み合わせが変わり、インプラントの固定が不安定になる恐れがあります。最悪の場合、インプラントが抜け落ちることもあるでしょう。

再治療が必要になった場合、治療期間が延びるだけでなく、追加で治療費がかかります。インプラント治療の失敗を防ぎ、インプラントを長持ちさせるには、治療を最後まで受けることが重要です。


インプラントを検討されている方は当院スタッフまでご相談ください。